ストレッチをすると パフォーマンスが落ちる?


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ストレッチをするとランの着地時間が伸びる → パフォーマンスが落ちる?

今年、アメリカから静的ストレッチとランニングパフォーマンスとの関係についての研究発表がありました。
今までの研究で、ラン・サイクリング直前にストレッチをすると パフォーマンスが落ちる事がわかっていましたが、5~10分以上運動を続ければ戻ってくるので、今回は いわゆる中距離走(1マイル走)で研究しました。

何故ストレッチでパフォーマンス落ちる?

幾つかの研究データがありますが、その中の一つは「足にあるバネの弾力を下げてしまう」という点です。
ワークショップやクリニックでもお伝えしていますが、足のバネはとても重要なポイントです。
その弾力が下がると、一歩毎のエネルギーを貯える機能と そのリリース機能が落ちてしまう。

もう一つの理論は、神経筋の関係 – 脳から筋肉までの神経(電気信号)に影響するのかも…との事。
本来 身体(筋肉)は、伸ばし過ぎると 無意識に緊張するようになっています。
これは腱断絶などを防ぐための 自己防衛本能のようなモノ。
ストレッチで筋肉を伸ばす事で、そのセンサーが鈍ってしまうという事なのです。
たとえば2004年に発表された研究では、片方の脚をストレッチすると 両足の力が落ちたと報告されています。

今回の研究は:

男10人NCAA クロスカントリー 選手。
全員ランニングマシン(傾斜5%)で1マイル。 ストレッチありとなしのテスト。
ストレッチは、基本的な下半身を六種類(30秒を3回)。

結果は:
ストレッチした時、10人の平均タイムが6:51 から7:04に落ちました。
これ自体はびっくるする結果ではありません(以前あった研究と同じような結果ですから、、)

今回研究の追加データ



1. 着地時間 (Ground Contact Time)
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ストレッチした後(STRETCHING-POST)でランナーの着地時間が長くなりました。
着地時間が長くなってしまうのは、疲れに伴い レースの後半にもよく出てきます。

2. 筋肉の活性化 (Muscle Activation)
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脚の筋肉の活性化はEMG(電気信号)で計りました。これもストレッチの後(STRETCHING-POST)の方が高くなりました。
筋肉が活性化するということは、同じ強度で走るために もっと多くの筋繊維を使っているという事の表れです。
現段階ではハッキリと判らないのですが(弾力が下がりました?ただの疲れ?)、活性化する→ランニングの効率が下がる→着地時間が上がる。 というメカニズムが考えられますね。

結局影響ある?

マラソンのような長い距離(時間)を走る場合なら あまり関係ないかもしれない。
1500m走なら影響がありそうです。
また、スタート30分前にストレッチが終わっていれば ほとんど関係ないでしょう。

動きに制限のある人(例えば 柔軟性に難があるとか…)は 静的ストレッチでストレングス&コンディショニング的なメリットがあると思われます。
が、そういう箇所がなければ、今やってる事を続けてもいいと思います(やってはいけないまでの確証がない)。
もし これをお読みのアナタが、ラン・サイクリングの直前にストレッチをする習慣をお持ちなら、一応意識しながら 様子をみてみると良いかと思います。

Photo credit: “Håkan Dahlström”. CC License.


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