のどが乾いてからでも遅くない!


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皆さん、このシリーズを楽しんでもらえていますか?
大きなテーマなので、書くのはなかなかチャレンジングなのですが、私はそれも楽しんでいます。
パート1で、体温は代謝で決まる。 水分摂取ではあまり影響がない事を説明しました。
パート2では、実際のレース・運動中のデータから、身体の反応を説明しました。
今回のパート3では、のどの乾くメカニズムを説明します。

「のど乾くまで飲まなかったら、もう遅い」

アスリート、コーチから一般の人まで、よく聞かれるこの概念は 実際どこから生まれたのか?

1965年にあった研究で、暑い環境で運動するときに どのぐらい水分を取るのか調べてみました。
対象は4人のエリートレベルアスリートです。

アスリートは自由(とりたいときにとる)に水分を取れるようにして、この論文の結果は;
人間はのど乾くとき水分補給すると、運動中に減った体重を100%取る必要はない。
パート1とパート2を読んだ皆さんはもうびっくりしませんね:体重は規制してませんからね。
体重が減る事自体は大した問題ではない。

「のどが渇くのがよくない」という風潮から「のどが乾くまで飲まなかったら、もう遅い」が生まれました。

遅い?何が?

のどが乾いたと感じたら もう身体は脱水状態になってる。 と言われます。
これは、減った体重=かいた汗(水分)という理論からのようですが、この体重は水だけではないのです。

普通の体育大学の授業でも行うテスト・計算ですが、炭水化物と脂肪も減っています。
たとえば:2時間固定自転車をこぐ(水分は自由に取る)
最終的に体重は1kg減りましたが、そのうち300gは炭水化物と脂肪です。
この1kgを水分だと考えるなら、脱水の状態を300g分過大評価されています。

大事なポイントは、体重で考えると脱水のレベルは過大評価されてる。
体重が4%減った場合は、その4%の中の10%以上は運動中に消化したエネルギーです。
(解りますか? 笑)

口渇機構(のど乾くメカニズム)

実は人間(哺乳類全体的に)ののどが乾くメカニズムは、身体の体液平衡の保全と維持のために、生理的によく発達した機能です。
上にも書いてありますが、体はどのぐらい体重減るのは気にしてなく、体液平衡の濃厚:言い換えるとオスモル濃度に支えられています。



普通(休養した状態)はオスモル濃度は280~300ぐらいです。
とてもデリケートなので、この状態から1%上がっただけでも、脳から抗利尿ホルモン(ADH)を出し始める。
ADHはその名の通り、体内の水分を保持するために尿を出さないようにします。
そしてそれは、少しの分泌でも最大な影響になります。
つまり、足りない体液を補う分だけ尿を止めるのではなく、止めるなら完全に止めてしまうのです。
さらにADHの効果が足りない(たとえば運動中、汗をかいてるときなど)ようだと のどが渇く。

のど渇く状態も、オスモル濃度の小さな上昇(4%以下)で始まる。
のどが渇く→水を飲む→時間が経って水分が血液まで届く→通常のオスモル濃度まで薄まる→渇きが収まる
このサイクルは水分を排泄してない状態(汗を止めたら)繰り返します。

人間は、水分の補給に対しては、体内で少しの変化があれば、水分を強く求めます。

オスモル濃度はなんで大事?
細胞の間の体液平衡のために体が激しくオスモル濃度を守ります。
細胞の外と内にも液体があります。
普通の状態でオスモル濃度で外と内のバランスを維持しています。
二つの変更可能あります:

  • 細胞の外のオスモル濃度が上がります。こうなると細胞の中の液体を引き出す。 これは望ましくないから、ADHとのどが乾くメカニズムを活動してバランスを取り戻そうとする(恒常性)。
  • 細胞の外のオスモル濃度が下がります。こうなると細胞に液体を入る。 この状態になるとバランスをとるためにほかのメカニズム(アルドステロンなど)を使い出す(ここでは説明しないけど)。

私たちの体は、水分濃度のバランスを維持するのがとっても大事なので、体重ではなくオスモル濃度を優先してます。
だから、もし1Lの汗(ほとんど水)をかいたら、体の水分のオスモル濃度に大きな影響が出ます(上がる)。

汗がしょっぱい!

間違いない、しょっぱい。確かに多少のナトリウムが入ってます。

但し、汗のナトリウム濃度と体の水分のナトリウム濃度と比べたら ものすごく少ない(汗:20~60mM、体の水分;140mM)のです。

ここも大事なポイント:ナトリウムは なかなか無くなることはない。
血中のナトリウム濃度が減るんだったら、それは水分の取りすぎです(汗でナトリウムを欠いてるではなく!)。

1992年にゲータレードの開発者からマラソン中の研究ありました。
参加者が3つのグループに分けて:
1. ゲータレード
2. 半分ゲータレード、半分水
3. 水

結果は:
水のグループはナトリウム濃度(全体オスモル濃度の読み方)を維持できて
ゲータレードグループはナトリウム濃度が上がりました。

この事から以下の事が言えます。 スポーツドリンクを飲む人はナトリウム過多になるので、オスモル濃度を下げる為に 更にのどが渇く。

結局、のどの渇きにあわせて水分補給をすると大丈夫。

この3つの投稿から、運動中に異常に水分補給する必要はない。
オスモル濃度を維持するために、体の口渇機構(のどが乾くメカニズム)はうまく働いてるから、のどの渇きにあわせて水分補給をすると大丈夫。

汗で水分が減ること=熱中症 とは限りません。

最後に、、、 人間は地球上で一番賢い動物と言われています。
なのに飲料メーカーからの情報で飲む量を決める?
ペットの犬や猫に無理やりに水を飲ます必要ある?
ほとんどの動物がのどの渇き(自然現象)で十分飲む量を決めれるなら、私たちもそれで十分でしょ 笑)
多すぎる情報より、各々の身体に聞いてみる 身体と向き合ってみることの方が好いこともありますね。

Photo credit: “BU Interactive News”. CC License.


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