上半身と下半身の連動 (疲労編)


tiredrunner_flickr_rennettStowe

指導しているトライアスリートとの相談で、この冬の間に 水泳能力の向上を狙うという事にしました。
彼の場合、上半身の動きを良くするために、先ずは肩まわりの動きを強くする事にしました。
でも、筋トレを入れると 他の練習(バイク・ラン)との理想的なトレーニングスケジュールの組み方を考える必要があります。 そこで、腕と脚の疲労について調べてみました。

今年発表された研究で 脚と腕を使い様々なパターンでテストしました。
実はもっと複雑ですが、簡単に言うとこの4つのパターン:
1. 右脚を疲労させて、左脚をテスト
2. 右脚を疲労させて、左腕をテスト
3. 右腕を疲労させて、左脚をテスト
4. 右腕を疲労させて、左腕をテスト
レストグループとコントロルグループもあって、疲労の測定方法もいろんな使いました。
利き腕も細かく記録しました。

結果もばらばらけど
1. 腕・脚を疲労をさせても、次の運動のときに反対側の脚が疲労ある。
2. 逆に、腕・脚を疲労をさせても、反対側の腕に疲労がない。

腕と脚の疲労に対する反応が違うみたいですね?
なぜでしょう?  研究者もわからないとの結論でした。

以前にも 上半身と下半身の疲労について書きましたが、また新しいデーターが出ました。
前回のテストは回転運動(アームサイクルと普通のサイクル)。今回のテストは膝と肘の連続屈伸運動でテストしました。

簡単のテスト、2つのグループ:
1. コントロールグループ(何もしてない)
2. 疲労グループ:


  • 5 x 出来なくなるまで膝をエキステンション
  • 1分休憩
  • 1 x ひじ屈曲 (MVC)
  • 2分休憩
  • 12 x 5秒ひじ屈曲 (MVC)、10秒休憩

結果は:
halperin_nonlocal_fatigue
黒四角:コントロールグループ
白い〇:疲労グループ

左側に一つ目のデーターポイントは1回のMVC。あまり違わない。
それより右は12回の5秒MVC。6回目まではほんとど変わりがないけど そのあと疲労グループが同じ力を出せませんでした。

びっくりする程の差ではありませんが、後半は明らかに下がっています。 なぜ力が落ちたのか?
他の研究でも、脚の運動をさせても 腕のエネルギー(グリコーゲン、クレアチンリン酸、ATP)レベルに影響がない。 それと こういう「筋トレ」テストは酸素不足にもならない。
でも脚の運動の後、指から取った乳酸値は18%上がりました。

残念ながら最新の研究でもまだはっきり分からないようですが、こういう研究から疲労についても勉強するようにしています。
練習を重ねていく中で、疲労との付き合いかたも大事かと思います。
疲労を重ねて故障させるワケにはいきませんからね!

研究グループの所見:

今後の研究で注目するべき事は:
1. ローカル疲労。「腕が疲れてるから、もう腕の力が出せない」
2. ノンローカル疲労。「脚で使いすぎて、腕も力が出せない」
疲労のタイプに上記の二種類があるので、そこを区別すること。

いくつかの可能性:
1. 高強度の運動で筋肉から生産された乳酸などの代謝物が、血流で運ばれて、他の筋肉の動きに影響する。
2. 体中にあるセンサーが上と同じ代謝物に反応して、脳に信号送って、脳から筋肉への信号を減らす。
3. 先にやった運動のメンタル疲労から 集中力などに影響して、フレッシュな時ほど追い込めない。

まとめ

今までの研究からは この3つのどれが正しいのかはハッキリしませんが、ボディビルダーたちは腕と脚を違うタイミングでトレーニングしますね。
ノンローカル疲労のメカニズムがもっとわかれば、もっと「普通」の疲労のメカニズムにも分かってくるでしょう。

Photo credit: “Rennett Stowe”. CC License.


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