うつ病は世界3億5千万人に影響を与えます。
運動がうつ病対策になると言われていますが、どうやって守っているかは、未だはっきりわかっていません。
現在いくつかの諸説があります:
- 心臓血管系になにかの影響?
- 外に出る事での(仕事の環境以外)心理的な影響?
- 運動中脳内で作られている成分でうつ病を抑えられてる?
- 運動中筋肉で作られている成分が脳に入る事でうつ病を抑えられてる?
うつ病はとても複雑で 多面的な病気ですから、本当に多くの要因があります。
今回の論文の内容は 私にとってもレベルの高いものでしたが、読んでみて なかなか興味深いものかと思います。
“脳内で作られている成分でうつ病を抑えられている” の仮説とその逆
化学経路
ストレスに反応してキヌレニンという成分が、肝臓で作られます。
キヌレニンが脳まで運ばれたら、神経炎症、細胞死、うつ病などを引き起こす事が判っています。
それに対し、運動をすると 筋肉内にPGC-1alpha1というプロテインが作られます。
PGC-1alpha1の量が上がると、ある酵素(kynurenine aminotransferases)も上がる。
そして その酵素(kynurenine aminotransferases)がキヌレニンをキヌレニン酸に変えます。
キヌレニン酸になると、血中から脳内に入れなくなり(キヌレニンと違って)、脳内に大損害を与えられなくなります。
もっと簡単でいうと:
ストレスにより、うつ病を引き起こすキヌレニンが作られるけど、運動をするとキヌレニンを無害物質(キヌレニン酸)に変えて、ストレス誘起性のうつ病の緩衝となります。
KYNはキヌレニン
KYNAはキヌレニン酸
んんん、見ても理解できない? 私も最初はそうでした 笑)
研究方法
ネズミを使っていろいろな方法でこの仮説を確かめてみました。
- 数週間ネズミにストレスをかけて(光の点滅、雑音など)抑うつ行動が出てきました。
- 遺伝子操作でPGC-1alpha1の高いネズミは抑うつ行動が出ませんでした。
- ネズミに直接にキヌレニンを注入すると抑うつ行動が出てきました。
- ネズミを運動させたら、酵素(kynurenine aminotransferases)のレベルが上がる。
- 化学経路のほかのステップを確認できました。
まとめ:
最終的には、まだネズミを使った研究段階ですから、人間にどこまで関連できるか、ストレス誘起性のうつ病がそんな一般化することできるか、 まだまだはっきりしません。
でもとても興味深い可能性だと思います。
今までは、運動によるメンタルヘルスの便益は、外に出る事の(仕事の環境以外)心理的な影響か 運動中に脳内で作られる成分(エンドルフィンなど)が影響すると 思われていました。
が この研究によると、運動する事が うつの根本的な問題に抵抗できる役割のようです。
“運動しましょう” という事でしょうね。
Photo credit: “Chris Martin”. CC License.
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