アイスバス(水風呂)はあなたの練習によい?悪い?


oricagreenedge2012_flickr_musumemiyukiトレーニングで疲れた身体を回復させる方法として手軽なのがアイスバス(水風呂)。

その効果のほどを検証した論文を振り返ってみます。

レース・トレーニング後に体を冷やすと(炎症を抑えれば)、回復が早まり 次のレース・トレーニングに効果がある事が、数10年前に発表されました。

2006年日本の研究で疲労と練習後の炎症が、長い目でみた時の成長へのシグナルにもなる。と発表されました。
この論文により、いくつかのスポーツ生理学者の考えを確認(メジャーでは、ピッチャーの肩(怪我などない場合)のアイシングをやめ始めた など)。

アイスバスによる疲労回復には、身体の反応に対して二つの考え方がありました。
1. 回復を促進させる事により、もっと高い強度・量の練習を、連続してできる。
2. トレーニング後の疲労・炎症が抑えられる反面、身体の反応力(成長へのシグナル)が鈍る。

言い方を変えると
水風呂などのリカバリー方法を使うと、明日のためにはいいかもしれないけれど、疲労・炎症を抑えているので(体を強くするシグナルがないため)、身体(肉体)は反応しない。

この二つの考え方はどちらが優勢なのでしょう?



そして、オーストラリア国立スポーツ研究所から 先月発表された論文です。
対象:代表レベルサイクリスト 21人。
39日間研究所で一緒に練習してグランド・ツールのコンディションで
1週間 ベース練習
3週間 ハード練習
11日間 テーパー
ほとんどロードで練習しましたが、毎週末ラボでパフォーマンステスト(3種類)を実施。

二つのグループの分けて(アイスバスありとなし)
アイスバスのグループは首まで週4回15分(水温15度)。
また、アイスバス直後にシャワー(お湯)を浴びさせなかった(すぐ温まらないために)。

これはパフォーマンステストの中のひとつの結果(2 x 4分TT、間に42分レスト):

halson_ice

グラフは平均パワーです。
横は週
黒い四角は アイスバスグループ
丸は アイスバスなしグループ

アイスバスされたグループは1週目の終わりの時点にパフォーマンスが高い。
あり・なしともテーパーまでは同じぐらいの率であがりました。
が、テーパーに入ると、ありグループはさらにパフォーマンスあがりましたが、なしグループは横這い。
ほかのパフォーマンステストでも同じようなパターン。

最終結論は、統計的にはアイスバスは効果があるようです。
しかも、アイスバスに入ったグループの全員のパフォーマンスが上がった事は、特筆するべきモノです。

が、実はこの論文だけだと まだ疑問点があります:
参加者はアイスバスの効果を信じているか信じてないか?
たとえば3週間ではネガティブな効果がまだでない?(その後に何らかの影響があるのかも、、)
アイスバス直後、身体をすぐ温めるとなにか違う?

なによりも この論文の結果を見ると、この研究でのアイスバスの使い方だったら、プラスとマイナスの幅は意外に狭い。
エリートレベルで細かいところまで調整する必要があるなら考えてもいいけど、ほかの99.9%を先に意識したほうがいいかもしれない。
という事は、一般の選手にはあまり関係ないのかもしれません。

ちなみにHiroは、“お湯‐水風呂‐お湯‐水風呂” の繰り返しが好きです 笑)

Photo credit “musumemiyuki”. CC License.

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