先日、あるトライアスリートに 練習の順番について質問を受けました。
たとえば、スイムは主に腕・上半身を使いますが、バイク・ラン(主に脚・下半身)の練習に影響しますか?
多分 誰でも単純に考えると、上半身に疲労を作ったら、違う筋肉を使っても下半身の練習(バイク・ラン)のパフォーマンスは落ちるでしょう。
去年の9月、イギリスからの研究で まさにその通りな報告がありました。
参加した7人(健康的な男子)が固定バイクでベーステストTT(5回、別日48時間以上)を計った後に、同じ5回のベーステストを再度計測しました。
ただし、固定バイクの前に、アームバイクを10分の高強度運動をしました(少しの休憩を挟んで)。
結果
アームバイクの後の固定バイクパフォーマンスは約32%落ちました。
面白いところは、この数字は別の研究(10分固定バイク、休憩、固定バイクTT)と同じ位の落ち度である事(約34%)。
何故でしょう? 実際 何故パフォーマンスが落ちる?
以前の同じような研究で、脚にあるグリコーゲン、 ATPと クレアチンリン酸(筋肉の中にある燃料)が腕の運動前後で変わってなかので、燃料不足は原因じゃない。

酸素? 今回は腕の運動が短い時間 高強度でした(8 x 60秒, 30秒休憩)。 固定バイクのTT前は4分の休憩。 酸素不足ではない。
心拍? 腕の運動直後はちょっと高かったけど 固定バイクTTが終わった時点で、バイクTTのみの心拍より低かった。
言い換えると、腕の運動をしただけでは 最高心拍に届かない事がみえてきます。
酸素接収(VO2):
白い四角:腕の運動、バイクTT
黒い四角:バイクTT
どういうこと? 簡単な質問だけど 実は簡単ではない。
研究グループの所見:
この結果は、代謝物が血中に蓄積するのが原因と思われます。
乳酸、水素、カリウムイオンなどの代謝物が、燃料(筋肉の中のみ)と違って体中に流れてる。
今回の研究の研究者は、この代謝物が血中に流れると 筋肉の機能に影響を与えると思ってる。
まとめ
この現象をなぜ?と聞かれたら、私には答えがないけど、上の説明がひとつ。
もうひとつは、代謝物のレベルが上がってくると 身体全体(central fatigue)を守るために、脳がパフォーマンスの制限をかける。
もしくは両方のメカニズム(もしく他にも)?
当たり前の事なんですが、疲労に対する研究は続いてます。
もっと身体の機能を知ると、私たちも練習計画の組み方が変わってくるかもしれませんね。
Photo credit: “varibike”.
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